研究分野紹介

小児科学

研究分野ホームページ

http://ped.w3.kanazawa-u.ac.jp/

スタッフ

教 授:谷内江昭宏
准教授:太田 邦雄
講 師:和田 泰三,西村 良成,三谷 裕介
助 教:東馬 智子,斉藤 剛克,岡島 道子,清水 正樹,黒田 文人,伊川 泰広,荒木 来太,岩崎 秀紀

研究の概要

新生児から思春期に至る小児の疾患は,遺伝的に規定された異常と,環境因子による修飾がその病態に色濃く反映される。したがって,小児疾患の理解のためには,ヒトの遺伝学に関する豊富な知識が必要であり,遺伝子発現の調節や修飾に関わる仕組みも理解していなければならない。さらに,神経系,循環系,腎泌尿器系,内分泌系,免疫系,造血系などの広範なシステムの発達と機能について,包括的に相互の連携を理解する必要がある。われわれの研究室では,このような小児疾患の病態解析に優れ,新しい小児科学を創り出す意欲と能力を兼ね備えた人材を育てるために,基礎から臨床に至る(from bench to clinic)幅広い研究を続けている。日常の診療から得られた発見やアイデアを研ぎすまし普遍化し,学会発表や論文発表の形で発信することを奨励している。

主な研究対象は下記の通りである。

  1. 遺伝子異常を背景とした多臓器疾患の病態解析
  2. 免疫能の発達とその異常に基づく疾患(特に原発性免疫不全症)の病態に関する研究
  3. 血管炎症候群(特に川崎病),自己免疫疾患ならびに自己炎症疾患の発症病態に関する研究
  4. 乳児期アレルギー疾患(特に食物アレルギーによる腸管炎症)の病態と疫学に関する研究
  5. EBV感染症(特に慢性活動性EBV感染症)をモデルとした,免疫異常症/腫瘍発生病態に関する研究
  6. 血液幹細胞移植に関わる多様な炎症病態と,移植後免疫再構築に関する研究
  7. 周生期ストレスによる多様な臓器傷害と未熟児ケアの方法論に関する研究
  8. 神経発達と行動発達に関する基礎と臨床の連携;特に広範性発達障害を標的とした分子遺伝学的研究
  9. 腎疾患・循環器疾患の発症に関わる分子免疫学的機序とヘムオキシゲナーゼによる細胞保護機構に関する研究

好中球特殊顆粒欠損症(neutrophil specific granule deficiency: SGD)は極めてまれな常染色体性劣性遺伝疾患である。好中球分化に関わる転写因子、C/EBPɛの欠損により二次顆粒(特殊顆粒)の形成が障害される(左図)。好中球peroxidaseは正常に認められるが、二次顆粒成分である alkaline phosphatase、lactoferrinが欠損する(右図)。