研究分野紹介

分子遺伝学

研究分野ホームページ

http://molgenet.w3.kanazawa-u.ac.jp/home.html

スタッフ

教 授:村松 正道
准教授:榎並 正芳
助 教:喜多村晃一,若江 亨祥

研究の概要

ウイルスをキーワードに2つの研究をしている。

Ⅰ.遺伝子改編酵素群APOBECsのウイルス感染における役割の解明

我々の免疫系には,DNAやRNA上のシトシンに働きかけてウラシルに変換する11種類の酵素からなるAPOBECファミリーがある。この酵素がゲノムに作用すると点突然変異やDNAの切断を起こすので,APOBECは遺伝情報の改編や破壊により生理活性を発揮する。APOBECの中でもAPOBEC3はウイルスのゲノムに働きかけ,HIV-1やB型肝炎ウイルスの抗ウイルス因子である。一方,AIDは抗体遺伝子座の遺伝子改編に必須のAPOBECであり,獲得免疫のキープレーヤーでもある。AIDのより詳細な解析より,AIDは抗体遺伝子以外にも作用し,発癌における変異源としての側面を持つ。当研究室では,APOBECがどのように癌ウイルス(B型肝炎ウイルス,パポローマウイルス)に作用し,抗ウイルス効果を発揮するか,あるいは発癌を促進するかを研究している。これらの研究を通して免疫系とウイルスの攻防を明らかにしたい。

Ⅱ.インフルエンザウイルスを研究対象とした次のプロジェクトを設定している。

  1. H5N1亜型高病原性鳥インフルエンザは,現在東南アジアを中心に世界中に感染が拡大している。最も流行被害が大きいインドネシアに研究基盤をおき,ボゴール農科大学,アイルランガ大学等との共同研究により,高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)ウイルスの研究を行っている。当該ウイルスの抗原変異は凄まじく,インドネシア国内だけでも多様なウイルスが蔓延している。これらの事象を踏まえ,多様な抗原性に対応できる遺伝子組み換え(RG)ワクチンの開発と臨床試験,実用化,および評価を行っている。
  2. インフルエンザウイルス感染細胞の免疫応答と病原性の分子機構。